鍼灸マッサージの原理を探る
(社)全日本鍼灸マッサージ師会 記念誌より


皮膚の深い部分に刺し込まれる1本の細いハリ
微妙に動かされてツボを刺激するこの細いハリには
神秘的な効果が秘められています。

 ツボに機械的な刺激を与えるハリ、温熱によってツボを刺激するキュウ
ツボに圧迫刺激を加える指圧や、筋肉を引っ張ったり揉んだりするマッ
サージ、これらは全て健康を増進し、病気を予防する上で効果の大きい
物理療法です。
 特に中国でつちかわれ、2000年の永い歴史をもつ
鍼灸と按摩導引術は、東洋医学の根底をなすものと
して広く全世界で利用されるようになりました。
”なぜ、ハリやキュウが効くのか”
 そのメカニズムは、いま、ハイテクノロジーの応用に
よって次第に解き明されようとしています。


経穴とは、そして経絡とは


 ハリを刺し、キュウをすえ、指圧をするポ
イントが経穴、ツボです。
 全身の皮膚には300を超える経穴が分布し、
同じ効果を表わす経穴を結んで行くと、手に
6本、足に6本、更に身体の中央の前と後ろに
1本づつの道筋が作られます。
 この道筋が経絡です。


 ツボがどんな形をして皮膚のどの深さにあ
るのかなどの、詳しいことについてはまだ解
っていません。
 しかし、ツボと内臓の間に、神経を介して
連絡のあることは、すでに明らかになってい
ます。
 機械的にせよ、温熱的にせよ、また圧迫に
せよ、ツボの刺激は間接的に内臓を刺激する
ことになるのです。
戻る 次へ